eisuのパワハラ問題(前編)

 

eisu 社員の皆さん。それから全国の学習塾で働く塾人の皆さんへ。とても残念なことですが、eisu 小中部で幹部社員が多数の部下に対してパワハラ行為を行なっていたことが発覚しました。

幹部社員Aのパワハラ行為

今年の1月以降、この公式サイトやユニオンみえのサイトを通してeisu 小中部で働く複数の社員からの相談が当労働組合に届いています。その内容は、小中部の幹部社員が配下の教室長などの管理職や一般社員に対してパワハラ行為を行なっているので、当労働組合から会社に厳しく指摘して止めさせてほしいとの相談です。

この幹部社員のパワハラの証拠として、業務メール文や会議での発言記録、社員が受けたパワハラの具体的内容などの詳細も資料として添付されていました。

思えば、今年は年度末で退職する小中部社員の数が例年と比べても多いことを把握していたので、今年はなんでこんなに多いのか?と不思議に思っていました。退職者が増えた結果、来年度の人員配置にも一部影響が出ていることも社員から聞いていました。

現在、eisu では当労組と社の上層部との関係は比較的良好(あくまで現時点であり、将来の労使関係を保証するものではありませんが…)であり、労使紛争もありません。職場の労働環境も昔に比べてかなり良くなっていると自負しております。

それなのに特に小中部での退職者が多いのは、内部で何かが起こっているのではと漠然と考えていました。そして1月以降、このサイトを通してeisu 社員からの相談や情報提供があったことでその原因がはっきりとわかりました。

この幹部社員を仮にA氏としますが、eisu 社員ならご存知だと思います。(現時点ではこの幹部の実名を公表する段階にはないと当労組は判断しております

Aのマネジメントの特徴とパワハラ

証拠として添付されていた資料によると、特定社員への攻撃。長期間にわたる精神的な圧迫。クレームや合格実績が落ちたことを担当社員の責任とし、異動させると公言するなどの個人攻撃。社内の業務メールで多数の社員に対し「役職から降ろす」「人事考課を大きくマイナスする」と脅迫するなど、明らかに業務の必要性を超えたパワハラとしか思えないような行為もある。

このような事例が職場内で頻繁に発生していては、たとえ当事者でなかったとしても非常に不愉快な気分になります。また当事者の中にはパワハラ行為の対象となったことが原因で退職を決めた社員もいます。

A氏のマネジメントの特徴は、典型的な「独裁・支配型マネジメント」である。これは全体への計画・戦略・指示をすべて1人のマネージャーが行うというやり方です。このマネジメントは即効性はあるが、デメリットとして部下個々人へのマネジメントが欠落し、結果として失敗する例が多いことです。

この「独裁・支配型マネジメント」が有効な例としては、起業したばかりの企業で社員数も少なく、メンバーの誰もがこれから何をすべきなのかわからないような場合、また警察・消防・国防・救急医療など緊急かつ臨機応変な対応の即断実行が常に求められる職場などがあげられます。

上記のように、ある一定の特殊な条件下にある職場では効果があるかもしれませんが、いわゆる普通の職場でこのマネジメントを強行した場合、数か月~半年程度で職場崩壊が始まるという実証データもあります。

つまりA氏がeisu小中部で行なったマネジメントは最初から失敗するリスクが高かったにもかかわらず、途中でマネジメントスタイルの見直し・変更もせず、強引に進めたことが今回のパワハラ問題の背景にあると考えられます。

社員から提供された資料を精査すると、客観的に見てA氏のマネジメントは去年の7月半ば頃にはすでに破たんしています。そしてこの時期からA氏は「人事考課の見直し」「評価項目の追加」「評価の引き下げ」を業務メールでだびたび言うようになっています。これは自分のマネジメントの失敗を認めようとせず、それでも部下を強引に従わせようとするA氏の焦りと見ることもできます。 

A氏がどのような意図で時代に逆行する「独裁・支配型マネジメント」を小中部職場内で実行したのかはわかりませんが、マネージャーとしての適性・能力を最初から欠いていたことは容易に想像できます。このようなマネージャーを上司に持った部下こそ不幸でしょう。退職する社員が増えるのも理解できます。

当労組からの申入れ

2月初め、当労組は社にA氏の小中部社員へのパワハラ行為を止めさせるよう、証拠資料とともに社に申入れた。その後、A氏を呼んで厳重注意したとの説明を社から受けた。同時にA氏のパワハラ行為はその証拠とともに経営者(社長)にも届いており、経営者が直接A氏に電話をかけ、口頭で注意したことも社から説明された

これで一件落着か。と思ったのだが、この問題はまだ解決していない。なぜなら当労組が社に申入れした後にも小中部社員からの情報提供や相談が何件もあったからである。ここでA氏による小中部社員への人事考課の問題が新たに表面化してきた。パワハラだけにとどまらず、もっと根深い問題が存在していたのである。 

A氏の人事考課の問題点

A氏が業務メールで「人事考課の見直し」「~できない・~しない人は評価を下げる」「新しい人事考課項目の追加」などと言い始めるのが昨年7月以降のことです。前述したようにこの時期にはA氏のマネジメントは破たんしています。

当労組が特に問題視するのが、A氏が業務メールで、自分の指示や命令に従わないと「役職を降ろす」「人事考課の評価を大きくマイナスする」という脅迫ともとれる言葉を使って従わせようとしたり、人事考課の評価基準を自分の基準で見直すことを一方的に通達し、さらに「異論があれば私まで直接言ってきて下さい。異論がなければ全員が理解したとみなしてこの基準に沿って評価する」と有無を言わさず自分の評価基準に従わせようとすることである。

そもそもその年度の部下の人事考課の評価基準を年度途中でマネージャーが勝手に変更・追加するなどまともな会社では普通ありえない(ブラック企業は別)。これを認めれば人事考課制度そのものが正常に機能しなくなる。さらに客観的な考課基準はなく、A氏の主観で評価が決まるとなると、A氏の裁量で人事考課をいくらでも引き下げることもできる。またA氏のイエスマンに徹すれば、人事考課ではプラスに評価されることになる。はたしてこれが公平・客観的な人事考課と言えるだろうか? 

また人事考課の評価項目を次々と新しく追加し、それを業務メールで「~については、新しい人事考課の項目に入っています」と後出しジャンケンのように増やしていく。これは典型的なブラック企業の人事考課の方法であり、当労組はこのようなやり方で社員を評価することを到底容認することはできない!

さらに問題点がもう一つある。それはA氏が小中部社員の人事考課基準を見直したり項目を追加することについて、本社の労務担当や上層部に相談した形跡がまったくないことである当然当労組にも相談があってもいいはずだが、A氏からの相談は一度たりともない。つまりA氏は本来、会社全体で協議し決定すべきことを自分の勝手な判断・裁量に基づいて行なっていることになる。マネージャー個人の立場でこのようなことを行なうのは越権行為ではないのか。

このような人事考課を認めるとどうなるのか? これを読んでいる全国のユニオン関係者の方や、ブラック企業と闘争中の組合員の方ならよく分かってますよね。先週、会社に対し、社はA氏の人事考課を認めるのか? と質問したところ、A氏の人事考課は社としても認めないとの回答を得た。まったく当然のことである

A氏は部下への脅しの材料として「人事考課」を用いているという意見も社内から聞いている。社員から提供された資料を読むと、A氏は自分のマネジメントが破たんした後、それでも部下を自分の指示や命令に従わせる方法の一つとして人事考課制度を悪用していることは明白である。

個人の見解であるが、証拠として提示されたA氏の業務メールは読んでいてとても不愉快な気分になる。「~しない人は大嫌いだ」「嫌いな社員もいる」「偽物の講師がこの会社にいることがわかってしまった」「(私に文句がある人は)マネージャーに選ばれなかったので(マネージャーを)やれないのです」「(マネージャーをやりたければ)教室長として結果を出し、会社に評価され選ばれるようにして下さい」「(マネージャーを)やれない間は、自分の考えと違うところがあっても、きちんと(私に)従って下さい」など、読む者の神経を逆なでするような文句がみられる。直接個人を攻撃するような文句もある。上から目線で部下を見下し愚弄する表現がいたるところにちりばめられている。

まともな幹部なら多数の部下に配信する業務メールでこのような感情的かつ挑発的な言葉(多数の部下を怒らせ、反発させる)は用いないのが普通だろう。マネージャーとしての適性・資質・能力を欠いているのはもちろんだが、A氏の社会人としての人格・人間性・良識などにも疑問符がつく。このような問題のある人物に生徒を教える資格があるのだろうか? これでは今の小中部の体制に嫌気がさし、退職する社員が増えるのも当然だろう。

A氏は文中で「嫌いな社員がいる」と言うが、A氏のように自分の職位や肩書をバックに脅迫的言葉を弄して部下に命令し、従わせようとする人間こそ、同じeisuで働く者として大嫌いだし、こうした行為を平然と行い反省すらしないA氏には大きな怒りを覚える。上のネコちゃんの表情と同じように…。そして当労組は真面目に働く社員を上から見下し、無能だとあげつらってバカにするような人物を絶対に許すことはできない

社への申入れと要求事項

当労組は2月20日、会社に対し以下の要求を申入れた。すでに社からはおおむね同意するという回答を得ている。また次回の全体会議時に、今回の件について何らかの説明が社よりあると思います。

「社内でのパワハラ禁止・根絶」の通達を今月末までに全社員にメール配信し、今後は社としてパワハラを絶対認めない旨を表明すること。

A氏に今回のパワハラについての責任を取らせる。具体的には現在の役職を解くこと。

A氏は今までの自らの過ちを認め、小中部社員に謝罪すること。

19年度の小中部社員を対象とする人事考課の考課者からA氏を外すこと。

退職願を出した社員全員に聞き取り調査を行う。本当の退職理由がA氏のパワハラが原因であり、今後もeisuで勤務を続ける意思があれば一度受理した退職願を破棄し、職場復帰させること。

※ ⑤について、主にパワハラが原因で会社に退職願を出し、転職先(次の就職先)が現在未定の社員の方は、一度本社まで相談してください。復職できる可能性が高いですよ。

Aの事案に関する労使協議の申入れ

当労組はA氏による今回のパワハラと人事考課の内容についての問題に関して、労使協議を開き、協議の場で当事者であるA氏から直接説明を求めることに決定しました。協議にはeisuユニオン組合員とユニオンみえ執行役員が参加します。

今週中にA氏本人および会社に申入れを行います。結果については労使協議終了後、このサイトで開示します。eisuユニオン公式ツイッターでもお知らせするので、ツイッターのほうも時々見ていただくとよいと思います。

eisu社員、特に小中部の皆さんへ。今後、社内ではこの幹部社員によるパワハラ行為や歪んだ人事考課はなくなります。それからこのサイトを通して当労組に相談や情報提供してくれた多くの小中部社員の方々へ。あなたたちの行動がなければ当労組も今回の問題を知ることはなく、改善に動くこともできなかったと思います。とても感謝しています。ありがとうございました!

これからも、職場の問題に関する相談や情報提供は当サイトからお願いします。またその際には必ず客観的な資料(メール文、録音記録、証拠資料など)を同時に提出してください。今回の場合もそうですが、当労組といえども客観的な状況証拠がないと動くことはできません。秘密は絶対に厳守します。資料が添付されていれば匿名でも構いません。この点を理解した上でよろしくお願いします。

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