学習塾社員へのコロナ感染対策はどうなっているのか?(後編)

全国の学習塾に勤務する塾人の皆さん。それからeisu社員の皆さんへ。
前編の続きです。当労組が会社に送った3つの質問(回答要求)に対する社からの正式な回答になります。eisuで勤務する社員に向けた、勤務中のコロナ感染防止に関する社の基本的な考え方と、当労組からの質問への回答の2部構成になっています。
ほぼ原文のままで内容に関する改変や編集等は特に行なっていません。これが現時点でのeisu社員に向けた、社の方針発表となります。
一読すると当たり前のことが書かれており、既に実施済の内容もありますが、eisu社員の方はよく読んでおいて下さい。またeisuに通塾されている生徒および保護者の皆さまも、eisuで勤務する社員への、当社のコロナウィルス感染防止対策の内容としてぜひとも一読されることをおすすめします。他塾で勤務される塾人の方も、会社が社員に向けた職場でのコロナ感染予防対策の一例として参考にして下さい。
社員への感染防止のための基本的な考え方
緊急事態宣言下はもとより緊急事態宣言が終了した段階においても、新型コロナウィルスの感染症の感染リスクが低減し、早期診断から重症化予防までの治療法の確立、ワクチンの開発などにより企業関係者の健康と安全・安心を十分に確保できる段階に至るまで新型コロナウィルス感染予防対策ガイドラインは順守されるべきと考えます。
社としては、職場における感染防止対策の取り組みが、社会全体の感染症拡大防止に繋がることを十分認識したうえで、個々の職場の特性に応じた感染リスクの評価を行い、それに応じた対策を講ずるべきと考えます。
社が講じるべき具体的な対策
1 社員の健康確保
■社員に対しては、出勤前に、体温や新型コロナウィルスへの感染を疑われる症状の有無を確認するよう徹底させる。また勤務中に体調が悪くなった従業員は、必要に応じ直ちに帰宅させ、自宅待機させる。
■発熱などの症状により自宅で療養することとなった社員は毎日、健康状態を確認した上で、症状がなくなった場合には出社判断を行うにあたり、学会の指針などを参考にする。症状に改善が見られない場合には、医師や保健所に相談する。
■上記内容は雇用形態にかかわらず、正社員・準専任・契約社員・非常勤すべて同様の扱いとする
2 職場での感染対策
■社員が、できる限り2メートルを目安に一定の距離を保てるよう人員配置について配慮を行う。
■社員は始業時・休憩後を含め、定期的な手洗いを徹底する。また勤務中のマスクなどの着用を徹底する。
■飛沫感染防止のため、座席配置などはできるだけ広々と設置する。仕切りのない対面の座席配置は極力避け、可能な限り対角に設置する・横並びにするなど工夫する(その際も最低1メートル開けるなどの対策を検討する)。
■窓が開く場合1時間に2回以上、窓を開けて換気する。建物全体や個別の作業スペースの換気に努める。
■会議やイベントは、密にならない様に可能な限り部署ごとに分散開催したり、オンラインで行うことも検討する。やむを得ず対面で会議を行う場合には、参加者は必ずマスクを着用し、換気に留意する。また予め椅子の数を減らしたり、机などに印をつけたりするなど、近距離や対面に座らないように工夫する。
■対面の社外のイベント・会議などについては、参加の必要性・代替手段(オンラインによる後日配信等)の有無を検討したうえで、参加する場合には必要最小人数に参加メンバーを厳選し、マスクを必ず着用する。また採用説明会や面接などについては、オンラインでの実施も検討する。
3 職場内の休憩・休息スペース
■共有する物品(テーブル、椅子など)は、定期的に消毒する。
■喫煙を含め、休憩・休息をとる場合にはできる限り2メートルを目安に距離を確保するように努めるとともに、一定数以上の人数が同時に参集しないよう休憩時間をずらしたり、休憩スペースを追加設置したりする。
4 職場内での共用物・トイレ等
■他人と共用する物品や手が頻回に触れる箇所を最低限にとどめるよう工夫する。ドアノブ、電気のスイッチ、手すり、エレベーターのボタンなどの共有設備については、頻繁に洗浄・消毒を行う。
■トイレの便器は通常の清掃で問題ないが、不特定多数が使用する場所は清拭消毒を行う。蓋のあるトイレは蓋を閉めてから流すように周知する。
■共通タオルは禁止し、ペーパータオルを設置するか、社員が個人用タオルを持参するよう促す。
当労組の質問書への社の回答
上記の基本的な考え方・具体的対策を踏まえて、以下に回答します。
1.今後、多数の社員が集まる会議を開く場合、個人のマスク着用と室内の換気以外に、どのような感染防止対策を講じるのか?
個人のマスク着用・室内の換気・窓開放に加えて、入室前の手指消毒の徹底、対面を避けて可能な限り横並び・対角に座席配置をすること、共有スペース・共有部品・頻回に手が触れる箇所を極力減らしたうえで清拭消毒等の対策をとります。
2.今後、会議に出席する社員間のソーシャルディスタンス(最低1M 2M以上が 適正とされる)をどのように確保するのか?
会議内容にもよりますが、できるだけ必要最小限の人数で開催するよう参加者を厳選・精選します。一堂に会する必要があるか否か、後日のメール連絡のみで賄えないか、各部署運営部のみが参集し後日各々の運営部が部署別会議において通達することで十分か否か、を会議主催者(各運営責任者)は事前に十分検討のうえ判断します。
会場のキャパシティの関係上、ソーシャルディスタンスを確保したうえで一堂に参集することが著しく困難な場合には、会議自体の分散開催や後日のオンライン配信ができないかを検討します。
3.対外的なイベント等に出席する社員について、どのような感染防止対策(社員間 ・ 社員 ⇒ 顧客に対して)を講じるのか?
社が対外的なイベントを主催する側としては、今年度は開催自体見送られているものが多く、該当するのは説明会や私立中高プレが想起されます。政府のイベント開催人数制限が現在緩和されておりますが、今後も社としてはコロナ感染防止策と経済活動の両立を図るためにも政府の基準・指針にこれまで通り従います。
上記イベントは、指針にいうところの、【大声での歓声・声援がないことを前提としうるもの】に該当します。これまでは、【屋内:収容率50パーセント以内・人数上限:5000人】【屋外:十分な間隔(できれば2メートル)・人数上限:5000人】でした。しかし、9月19日から当面11月末までは、感染防止策の徹底を前提に【屋内:収容率100パーセント以内(席がない場合には適切な間隔)】という基準に従います。
社外の対外的なイベントに参加する場合には、移動の際に公共交通機関のラッシュの時間帯を避けるなど人混みに極力近づかないよう留意するよう参加者に徹底させます。出張は、地域の感染状況に十分注意し、不要不急の場合には見合わせることも視野に入れて出張すべきか否かを判断させます。
eisu社員の皆さんへ。社は上記内容で職場内における社員へのコロナ感染対策を実施すると表明しています。もし上記内容に反する指示・命令を社から受けた場合は、すぐに当労組まで相談ください。また社員からの情報提供も歓迎します。相談や情報提供はサイト内にある『お問い合わせ・労働相談』のコーナーからお願いします。
今年に入り、法人化している大手学習塾では、社内の会議・研修等はすべてオンラインで行うところが急増しています。eisuもこの機会に社内会議等をオンライン化すべきであると当労組は考えます。そのほうが業務のムダを排し、業務の効率化が図れると思います。従来の考え方にこだわってばかりでは変革などできませんよ。