eisu高校部社員、それから全国の学習塾で働く塾人の皆さんへ。

前回の続きです。4月に入り全国でコロナ感染者が急増しています。特に懸念されるのはコロナの変異株(変異ウィルス)に感染する人が増えていることです。コロナ第4派の襲来が確実になってきているようです。

このような状況にもかかわらず多数の社員を集めて会議を行うことは社員の健康を脅かす行為であり、当労働組合は大きな懸念を抱いております。

学習塾の現場で働く塾人はエッシェンシャルワーカーであり、テレワークでの勤務は難しいですが、せめて社内での会議等は可能な限りリモートで行い、どうしても社員が集まることが必要ならばできるだけ少人数で行うようにすべきだと考えます。

最近では、ユニオンみえでも本部の執行役員会議や支部会議をZOOMを使ってリモートで行うことが多くなってきました。今後のコロナ感染の動向によっては企業との団体交渉もリモートで行われるようになるかもしれません。

さて、当労働組合は3月3日にえいすう高校統括部と団体交渉を行いました。

33日の団体交渉の結果

団体交渉は「密」を避けるため参加人数を絞り、高校統括部からサブマネージャー1名と本社から1名、ユニオンみえ本部とえいすうユニオンから各1名。合計4名で実施しました。最初に当労組は、統括部からの回答文書に基づき次の質問および確認を行いました。

①会議をリモートでするか対面式の集団会議にするかを決める具体的な基準は何なのか。

②対面形式の集団会議で行われる高校部社員の全体会議は、回答にあるように参加者のモチベーションを上げたり、言語化しにくい情報を互いに読み取り合ったり、踏み込んだ議論やメッセージのやり取りが実際に社員間で行われているのか。

③コロナ禍の中で、状況に応じて会議形態を常に試行錯誤しているとの回答だが、今までに高校部の全体会議をZOOM(リモート)で実施し検証しているのか。

これらの当労組からの質問に対する統括部サブマネージャーの説明は以下の通りです(下線部に注意)

①特に重要な議題(新規生募集や生徒の次年度への継続等)を扱ったり、同一空間で意思の疎通をしなくてはならない場合は対面形式。単なる連絡事項や予め決まった話題など、比較的に情報のやり取りのみで終始できる場合はリモートとなる。

②高校部社員の全体会議は、統括部が運営部会議で決定した方針やそれに関する業務内容等について、高校部社員への説明が行われる場である。参加者に意見を聞いたりすることもあるが(回答文にあるように)社員同士の活発な情報交換や議論は行われていない

③(回答文では会議形態を常に試行錯誤しているとあるが)今までに高校部社員の全体会議をZOOM(リモート)で実施したことは一度もない。検証もしていない

当労組が問題とするのは②と③である。高校部社員の全体会議の実態は統括部が決定した方針等を現場社員に一方的に伝える場であり、統括部の回答文とは大きく異なる。このような会議内容ならわざわざ多数の社員を集める必要性はまったくなく、リモートでも十分可能なはずである。

また③については、リモートでの全体会議を一度も実施していないのは明らかに回答文と矛盾する内容である。

つまり団体交渉において、高校統括部は2月以降、当労組に提出した回答文書の内容の一部が「ウソ」だということを認めたことになる。

高校統括部の方へ。労働組合への回答文書で「ウソ」をついてはいけません。当労組は現場社員からの意見や情報も集めているので、そんな幼稚で浅薄な「ごまかし」などすぐにバレますよ。

あなたたちの行為は「不誠実交渉」になるので労使紛争が拡大する原因にもなります。今後も不誠実対応が続く場合は統括部への実力行使も視野に入れる。今後は十分注意されたい。

当労組に対し、すぐにバレるウソやごまかしを平然と繰り返す統括部には怒りを覚えますが、統括部のレベルがその程度ならこれ以上言ってもアホらしいので先に進みます。

コロナ禍でも対面式会議が減らない本当の理由

昨年からのコロナ禍の中で、テレワークやリモート会議を導入する企業が増えている一方、あいかわらず多くの社員を集めて対面式の集団会議を実施している企業も多く見られます。

テレワークについては学習塾で働く塾人のように、生徒と対面しながらライブ授業を行ういわゆるエッセンシャルワーカーには導入困難なのは理解できます。しかしリモート会議なら環境を整備すれば十分可能です。

確かにリモート会議だと意思の疎通がしにくい場面もありますが、現在の「コロナ禍」を非常事態だととらえて、コロナ禍がおさまるまでの一時的な緊急避難措置としてリモート会議に切り替えるという考え方もできます。企業にとって「顧客」も大事ですが「働く人」も同じように大切な存在ではないでしょうか。

当労組もコロナ禍が去った後も、すべての社内会議をリモートにせよと言っているのではありません。コロナ禍の中、社員の感染リスクや健康被害を減らすため、あくまで緊急避難措置として社内会議をリモートで行うように要求しているだけです(コスト削減のためにも無意味な会議は今後廃止してリモート会議に切り替えるべきだとは思いますが・・・)

一方、えいすう高校部ではリモート会議をすぐに実施できる環境にあるのに、統括部が当労組への回答で「ウソ」の説明をしてまで、高校部全社員が集まる全体会議を対面式の集団会議で行うことに固執する理由がまったく理解できません。

先日、この理由をユニオンみえの執行委員長に聞いたところ、次のように説明されました。あくまで一般論ですが・・・

『ある企業のトップや、企業内のある部署(部門)を統括する上長が、自分の下で働く部下を信用しておらず、部下からも信頼されていないと自覚している場合、そのトップ(上長)には部下をできるだけ自分の見える(影響力の及ぶ)範囲に置いておきたいという心理が生じる。そうしていないと常に不安だからだ。

このような人間は自分の見えないところで部下がサボっているかもしれない、自分の悪口を言っているかもしれない、自分の指示や命令に従わなくなるかもしれない、自分に反抗してくるかもしれないという不安感、恐怖心、猜疑心を常に感情の中に持っている。

そして、部下に対して持つ不安、恐怖、猜疑心を和らげるため、そうしたトップ(上長)は部下の行動を常に監視し、自分の思い通りに動く人間かどうか、部下への影響力や支配力が維持されているかどうかをいつも確認しようとする。

そこで部下全員が集まる会議を毎日もしくは定期的に実施し、自分の目で部下の状況を確認し安心する。このようなトップや上長が権限を握っている組織では、コロナ禍が深刻化してもリモート会議の実施やリモートワークの導入は難しいと思う。

なぜならリモート会議やリモートワークの必要性よりも、その組織のトップ(上長)が部下に対して持つ不安感や恐怖心、猜疑心が根本にあるからだ。

したがって会議開催の目的や名目はどうであれ、コロナ禍でも多数の社員を集めて会議をする本当の理由は、自分の部下への支配力や影響力が維持されているどうかをその場で直接確かめ安心したいからだ』と説明されました。

でも、それはあくまでトップ(上長)の自己満足に過ぎないのでは? と再度聞いたところ。『部下を信用できない、部下からも信頼されないトップ(上長)にとって、たとえ自己満足でも自分が安心できれば自身の心理的負担が軽くなるのでそれで十分なのだ』と説明されました。

この説明を聞いて、えいすう高校部が対面式の集団会議に固執する理由がはっきりとわかりました!前回、えいすう高校部職場内での統括部幹部と現場社員との相互不信(相互信頼の欠如)の問題を指摘しました。したがってこの理由は現在の高校部職場にも十分に当てはまるのではないでしょうか。

高校統括部のやるべきこと

さて、高校統括部も従来の会議の在り方や形式、統括部の体制、高校部社員のマネジメント等を全面的に見直すことが必要だと思います。今までのように強権で社員を動かそうとすれば必ず相互不信と軋轢を生みます。これを改善しなければ遅かれ早かれ職場崩壊が始まってもおかしくはありません。

 山本五十六の有名な言葉に『やってみて、やらせてみて、褒めてやらねば人は育たぬ』というのがあります。上からの一方的な命令や通達に有無を言わさず従わせるだけでは、人を動かすことはできません。ましてや人を育てることもできません。

したがって、今後の統括部の取り組みとしては、現場社員の不信感を払しょくする方向で進めるべきです。そのためには現場社員が統括部に対し自由に意見を出して話し合える環境を創ること。

同時に統括部も現場社員の意見や提案等を徒に否定するのではなく、しっかり聞いて採り入れる姿勢や、統括部と異なる考えを持つ人をあからさまに批判したり排除したりせず、お互いが納得するまで粘り強く話し合う姿勢を持つことが必要でしょう。

また現状では統括部主催の運営部会議に現場社員の意見等がほとんど反映されず、運営部会議での決定についてはまったく関与できません。運営部会議で何がどのように話し合われ決定されているか現場社員にはわからないという点も問題として指摘できます。

運営部会議は事実上「秘密会議」のような独裁機関だという意見も聞いています。したがって今後は運営部会議の「見える化」「ガラス張り化」にも取り組むべきでしょう。こうした方が現場社員も納得できるのではないかと思います。

現状まったくそうなっていないので、こうした部分が改善されれば高校部の職場環境は今よりも格段に良くなり、労働生産性も向上すると思います。

高校統括部への改善要求

3月3日の団体交渉終了間際に、当労働組合は高校統括部の幹部社員に、以下の内容からなる改善要求書を提出しました。

1.統括部は今後、高校部に勤務する社員に対し、一方的かつ配慮のない通達・業務命令・業務指示等を一切行わないことを約束し、またそれを高校部社員全員にメール配信し周知させること。

2.統括部は今後、高校部に勤務する社員へのマネジメントの在り方、手法を一から見直し改善すること。

3.統括部の責任において、今後、高校部内での会議をリモート会議にするか、対面会議にするかについての基準を、高校部で働く現場社員の意見を聴取した上で明確に定めること。なおこの基準については高校部社員および当労組にも開示すること。

4.統括部は今後、運営部会議で決定する方針等について、あらかじめ現場社員の意見を聴取し、それらを参考にした上で決定すること。また運営部会議で決定した方針等については、統括部の責任において高校部社員にその決定経過も含めて十分に説明すること。

当労組はこの要求書の内容を統括部が応諾するかどうか回答要求しました。統括部からの回答文によれば1~4の要求事項についておおむね応諾すると回答しています。

改善要求への統括部からの回答

要求事項1について、統括部は「4月以降、新しく配属先が決定してから、高校部全社員に周知する予定です」と回答している。しかし現時点において高校部社員に「周知」が行われた形跡はないこれに関して、当労組は遅くとも4月末までには「周知」するよう、近日統括部に申入れを行う予定である。

高校部社員の皆さんへ。もしこれがメール等で配信された場合には、ぜひ当労組までその内容とともにご一報下さい

要求事項3について、統括部より今後の会議の形態に関して、3月5日に高校部全社員にメール配信して意見を聴取したとの説明があった。このようなことは今回が初めてではないだろうか。そこで出された現場社員からの意見も当労組に開示されている。

また4月より高校部職場内での社員会議をZOOMによるリモート形式で行うことを計画しているとの説明があった。詳細は未定らしいが、これに関しても近日統括部に回答要求する予定である。

高校統括部は今回の労使紛争をきっかけにして、高校部の職場環境の改善を図ろうとする意思表示はしている。しかしここ数年来、高校部職場で発生した労使紛争の経緯もあり、当労組も統括部には少なからず不信感を持っている。

したがって当労組は今後も統括部が高校部の職場環境をどのように改善していくのか、その行動を注視していきます。高校部の現場社員からの統括部への意見・要望・批判等も継続して集めていきます。

ところで新年度に入り、えいすうでは新年度の勤務時間が全社員に発表されましたが、その中で昨年度まで小中部・高校部別に月一度実施されていた定例会議がなくなり、今後はその時の状況と必要性に応じてオンライン(リモート)会議とオフライン(対面式会議)とを使い分けることが決まりました。

今年2月以降、当労組は高校部のみならず社に対しても、多数の社員が集まる対面式集団会議を中止するように要求し社と交渉してきました。当労組のたび重なる要求に対して、ようやく社も重い腰を上げたように思います。