eisu高校部との団体交渉の結果

えいすう社員(特に高校部勤務の社員)、全国の学習塾で働く塾人の皆さんへ。

7月に入り再びコロナウィルスの新規感染者が増加してきました。変異株に感染する割合も増えています。

三重県でも一時は数名まで減っていた新規感染者もここにきて増加傾向にあります。コロナの第5波が今まさに襲来しつつあります。

さて、当労働組合は6月14日、高校統括部と団体交渉を行いました。

高校部から愛知・三重の各営業統括リーダー2名が、組合から計2名が、本社から労務担当の1名が参加しました。

以下に当日の討議事項に関する高校統括部の説明と、当労組の見解を記していきます。

高校部でのリモート会議の実施状況について

当労働組合は、4月末に高校統括部に質問書を出し、4月以降のリモート会議の実施状況について説明を求めた。

それによると4月には統括部の運営部会議を除けば会議や研修等が4回行われているが、そのうち3回はリモートで実施しており会議を対面形式主体で行う意図はまったくないとの説明があった。

ようやく統括部も今までの方針を転換し高校部社員のコロナ感染リスクを真剣に考え始めたのかと思った。

しかし5月に入ると再び感染者が増加し、三重県内でも1日の感染者数が40名を超える日が多くなり、隣の愛知県でも感染者数が急増し始めた。

にもかかわらず5月21日、6月18日に高校部で全社員を集めて対面式・集団会議が行われるという相談が高校部社員からあり、当労組はリモートかエリア別に少人数で実施するよう統括部に強く申入れした。

その結果、5月21日の会議はリモート開催となり、6月18日の会議は管理職のみとなったが、その通達は会議開催前日に出されるというお粗末さだった。

統括部はコロナ禍の中で、会議を対面式・集団で行うかリモートで行うかの明確な基準を決めていないと思う。

対面式・集団会議開催の可否を検討する際、たとえば三重県内および近隣県のコロナ感染者数や緊急事態宣言・緊急警戒宣言の発令等の外部状況をまったく考慮していない。

高校部社員への通達が会議前日という事実からも事前に統括部内でしっかり検討しているとは思われない。

高校部でのリモート会議の開催基準について

団体交渉で当労働組合は、運営部会議を除いた高校部内での管理職会議、全体会議、研修会議をリモートで実施する基準を明確化させるため、コロナ禍における対面式での集団会議・集団研修の実施基準について説明を求めた。

高校統括部にはあらかじめ団体交渉当日までに具体的な基準を作成し、その場で開示するよう申入れしていた。

しかし当日、団交に出席した統括部幹部からは具体的な基準はまったく提示されなかった。

当労組が説明を求めると、対面式・集団で実施するか、リモートで実施するかの具体的な基準はなく、その会議の内容やテーマで決めていると回答するだけであった。

統括部幹部の説明では、あくまでその時の会議や研修の重要度から「対面式・集団のほうが効果的である」「高校部社員全員の意識統一を図り、課題を共有させる」必要性が高い場合には、リモートではなく対面式・集団で行うということである。

それなら「対面式・集団で実施すべき重要度の高い会議とは具体的にどのような内容か?」と統括部幹部に問うたところ「今は高校部の夏期講習での講座取得促進とそのための意思統一である」と説明した。

夏期講習の受講促進自体は学習塾にとって重要ではあるが、コロナ感染リスクが高まる中、高校部全社員を1カ所に集めて実施する必要性がどれほどあるだろうか。

団交中、ある統括部幹部は「他の大手学習塾でも昨年以来、社内の対面式・集団会議をやめてリモート会議に転換した会社もあるが・・」との組合側の発言に対し「そんな学習塾があるのですか? どこの学習塾です?」と発言した。

統括部幹部の、高校部社員のコロナウィルス感染防止への意識はしょせんこの程度かと思うとなさけなくなった。これを読んでいるえいすう以外の学習塾で働く塾人の皆さんはどのように思いますか?

統括部幹部の説明からは、統括部はコロナ感染者がどんなに増加しようとも、高校部社員の感染リスクがどんなに高まろうとも、統括部自らが必要だと認めれば対面式・集団で会議を実施すると宣言しているようにも思える。

当労組は改めて高校統括部に対し、今後、高校部社員のコロナワクチン接種が完了するまでは、可能な限りリモートで会議を実施すること。

対面式・集団会議がどうしても必要なら、参加人数が10名程度になるようエリア別に分けて実施するよう申入れた。

また当労組は今後、もし高校部での対面式・集団会議が原因でクラスターが発生した場合、何か大きな問題が起こった場合には徹底的に統括部の責任(個人責任を含めて)を追及していく方針を伝えた

高校部でのグループLINE問題について

高校統括部幹部の説明によると、このグループLINEは高校部各校舎の管理職社員との情報共有が目的であり、その対象は統括部幹部及び教室長・副教室長のみで新入社員は含まない。

各校舎の管理職が売上日報や校舎で発生した課題等をグループLINEに送ることで、統括部幹部と全校舎の管理職が相互に情報を共有できるということである。

当労組は、各校舎には社員専用のパソコンがあり、メールや電話等の通信手段も完備しているのに、なぜあえてグループLINEで日報等を報告させる必要があるのか?と問うたところ、意外な回答が返ってきた。

そもそも4月から高校部職場内でグループLINEを始めたきっかけは、校舎在中の教室長等の管理職の中に、統括部から配信された業務メールを見ない人や返信しない人がいるからである。

何度注意しても改めないので、グループLINEで日報等を毎日報告させるようにした。LINEだと既読が付くので誰が見たかすぐにわかるという説明が返ってきた。

これはにわかに信じがたいことである。一部の管理職が業務メール等を見ないのであれば、きちんと見るようにさせるのが統括部幹部の責任ではないのか?

一部の管理職が注意しても改めないからすべての管理職にグループLINEを強要することは問題の本質が違うのではないだろうか。

後日、高校部社員に聞いたところ「統括部から配信される業務連絡や業務指示メールを無視するようなことはありえない。そんなことしてたら業務が進まなくなる」と言っていた。

こう考えると高校部内でのグループLINEはやはり何か別の意図があるようにも思われる。これを読んでいるえいすう高校部社員の方はどう思いますか?

そして統括部幹部は、このグループLINEは現在、勤務時間内に限定しており、内容もその日の業務報告であるとして、今後もこれを継続していく方針だと説明した。

そこで当労組は団体交渉での討議に基づき、高校部でのグループLINEの実施について、高校部トップを含む統括部が以下の7項目を遵守すれば、当労組として今は問題にしないと伝え、統括部に1~7の項目すべてを応諾させた。

ただし今後、統括部が下記内容を逸脱したり、また高校部社員から下記項目が遵守されない場合や、下記項目以外の新たな問題の指摘・相談等があれば改めて問題化すると伝えた。

1.対象を教室長、副教室長に限定すること。

2.必ず勤務時間内に限定すること。また報告時間を決めて実施すること。

3.LINEの内容は日報報告に限ること。回数は原則1日あたり1回とすること。

4.日報報告の文字数は常識的な範囲内とし、過大な文字数での報告を求めないこと。

5.グループLINE内での個人攻撃、叱責、パワハラ等を行なわないこと。

6.特定個人に関する内容は、グループLINE内では取り扱わないこと。

7.上記1~6以外のことを行う場合、統括部は事前に当労組と協議すること。

統括部の組織改革・現場社員への施策について

高校部の職場問題として、統括部と現場社員との信頼感や相互コミニュケーションに問題があることは以前のブログでも指摘した通りである。これを放置していては高校部の職場環境は一向に改善されない。

そこで当労働組合は、統括部幹部に対し、現場社員とのコミニュケーションを改善するため4月以降どのような方法を取ってきたのか説明を求めた。

統括部幹部からは、現場社員と接する機会を増やしているとの説明を受けた。

具体的にはどのような手段を取っているのか?と問うと、各校舎の教室長や副教室長などの管理職社員に校舎の状況を聞く際、他の校舎スタッフの状況を聞いていると回答した。

統括部幹部の説明からは、現場社員からの意見を聞いたり、それらの意見を積極的に取り入れたりはしておらず、また統括部幹部の意識改革や組織改革も行なわれていない。

統括部がすべきことは高校部職場内の風通しを良くすることである。これでは何もやっていないのと同じである。

このようなうわべだけを取り繕う形だけのやり方では現場社員との関係性は一向に改善されない。統括部幹部には当労組からいくつかアドバイスを伝えたが、おそらく実行されないだろう。

団体交渉に参加した統括部幹部からは、これからの高校部の職場を良くしていきたいという意識も気持ちもまったく感じ取れなかった。

労働組合から突っ込まれるのを避けるため、とりあえずボロを出さないよう対応しているだけという感じが見てとれる。

昨年からのコロナ禍の中で、大手も含め学習塾の多くは収益が大きくダウンしているが、これはえいすう高校部も同様である。

コロナ禍が収束した後、現場社員との関係回復や職場環境の改善なくして、はたして売上がV字回復できるのだろうか? 今の高校統括部の体制の下では難しいのではないかと少なからず思う。

今までもそうだったが、これからも高校部内では様々な労働問題が発生すると予想する。いずれにせよ当労組は今後も高校統括部とは長い付き合いが続きそうである。

高校統括部の説明に疑問や反論のある高校部社員の方は、サイト内の「労働相談コーナー」より当労組までメールでご意見や情報提供をお願いします。

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