eisu社員の22年度の年休取得について
eisu社員、それから全国の学習塾で働く塾人の皆さんへ。
当労働組合は7月末、22年度のeisu社員の年次有給休暇(年休)取得に関する8項目からなる回答要求を社の主要5部門(三重高校部・三重小中部・愛知静岡地区・東京地区・本社)の統括責任者に提出したことを8月2日のブログで伝えました。
8月29日にその回答が届いたので以下に掲載します。5部門からの回答をすべて掲載すると文章が長くなり、また回答内容が重なる部分も多いので読みやすくするために少し編集してあります。
愛知静岡と東京地区は実際には高校部に含まれるので、三重高校部と合わせたこれら3部門については「高校部」として要約してあります。
よって回答は「高校部」「三重小中部」「本社」の3部門に分けてあります。なお8項目すべてに答える必要はなく、部門によって回答する項目が若干異なります。
では、以下に項目別の要求内容と各部門の統括責任者から届いた回答を記載していきます。
eisu社員の22年度の年休取得目標
要求1 22年度の正社員の年休取得目標を10日以上とすること。
【高校部の回答】
8月末までに最低3日以上、10月末で最低5日以上を前提に計画的取得を進めています。10月末までの進捗状況を見ながら年度末までに10日以上という目標を見据えて11月以降の取得計画を行います。
計画通り年休が取得できているかのチェックにも注意し、取得が進んでいない社員がいた場合にはその振替日を当該社員と相談して決めていきます。
【三重小中部の回答】
今年度こそ小中部全社員が労基法上最低基準である5日を超えて年休を必ず取得するように、小中部所属全社員に対して指示・案内を徹底します。
昨年の年休取得5日未満のスタッフについては、当該メンバーが取得できるよう該当校舎責任者に重ねて指示・案内を徹底します。
【本社の回答】
本社では個々人の担当業務が明確に分かれており、年休を取得しやすい人とそうでない人の違いが生まれがちです。このような事情をふまえ、可能な限りフロア全体で業務分担を図ることで特定社員のみが忙しい状況が無いように努めます。
今年は本社正社員全員が法律上取得義務のある年5日を余裕でクリアできるように、目標日数を二桁として有休取得を促進しています。
要求2 22年度の再雇用を含む契約、準専任社員等の年休取得目標を8日以上とすること。
【高校部の回答】
契約社員・準専任に関わらず、正社員と同じく8月末で3日、10月末で5日取得できるよう計画済です。勤務時間等が正社員とは異なるので取得状況の管理も特に注意して行います。
10月末までの取得状況を踏まえ、11月以降の取得予定(最低3日以上)も改めて計画していきます。
【三重小中部の回答】
正社員とは公休日数が異なりますが、小中部全職員がかろうじて年5日をクリアするのではなく、半休の制度を利用するなどして利用比較的余裕を持って結果的に年5日をクリアできるよう案内します。
【本社の回答】
再雇用社員、準専任社員は正社員に比して公休日数が多いですが、正社員同様、全員が法律上義務化されている年5日は確実に取得できるように管理します。
昨年度に年5日義務を達成した社員はすべて8日以上取得しているので未達成の社員に特に促すように努めます。
要求3 三重高校部・愛知静岡地区・東京地区で勤務する社員の年休取得日数を8月末時点で3日以上、10月末時点で5日以上とすること。(高校部への要求)
【高校部の回答】
高校部全スタッフの10月末までの取得予定は計画済です。公休カレンダーに年休取得予定を組み込んだ計画表を配布済みです。
10月1日に年休が10日付与される新人については、10月末時点では5日以上にはなりませんが、年度末までに年休取得が最低5日以上となるように計画しています。
要求4 本年10月末時点において、すべての社員の年次有給休暇の取得目標を最低5日以上になるようにすること。
【高校部の回答】
10月末時点ですべての高校部社員が最低5日以上年休を取得するよう進めています。8月末時点の年休取得状況を踏まえた上で「10月末までに最低5日以上取得」の実現に向けて計画・推進します。
年休の取得計画を決める際には、業務が円滑に進む範囲で、社員の希望を最大限尊重していきます。
【三重小中部の回答】
小中部社員は最低年5日年休を取得する必要があることを理解しています。実際、昨年度は9割以上が年5日取得しています。その意味で高校部とは異なり、社員の自主性に委ねることができると思っています。
もっとも担当する業務の繁閑は人によって異なるので、年休取得のペースは個人に委ねられる面は否めません。その意味では一律に10月末時点で小中部の全職員が5日を達成していることは現実問題難しいと思います。
年休の取得については個人の考え方もあるので、個々の社員の意向をできるだけ尊重したいと思います。いずれにしても今年は小中部所属全社員が余裕を持って年度末に年5日をクリアしているように努めます。
【本社の回答】
本社では個々人の業務に繁忙期・閑散期の差異があるので一概には言えませんが、できるだけ早期に年5日を達成できるように努めます。特に昨年度未達成社員の取得状況は注視し管理します。
要求5 8月末、10月末、来年1月末時点の部門別年休取得日数の資料を、社は当労組に提出すること。8月末は三重高校部・愛知静岡・東京勤務の社員を、10月末と来年1月末は全社員を対象とする。(本社への要求)
【本社の回答】
労働組合への資料の提示は承知しました。
要求6 シフト制を採る三重高校部、愛知静岡地区、東京地区においては、本来の公休日と年休取得日とを明確に区別して資料を作成すること。(高校部への要求)
【高校部の回答】
高校部スタッフの年休取得計画を一覧化し、さらに個々の公休カレンダーに年休取得予定日を入れて作成します。これにより公休日と年休取得日とを明確に区別し、これをもとに年休取得計画の進捗を管理します。
8月末、10月末に各自の取得状況をチェックし、それ以降の年間を通じた年休取得予定をこまめに計画することで、正社員は10日以上、契約・準専任社員は8日以上取得の実現可能性を高めます。
要求7‐① 三重小中部において、社員が年休取得日に代講者がなく、やむなく公休日に出勤して振替授業で対応した場合は早期かつ確実に代休を取得させること。また振替授業日と、その代休取得日を明確にすること。各種イベント等で休日出勤した場合も同様に代休を取得させること。(小中部への要求)
【小中部の回答】
年間講座を休講にしての年休取得は、固定の時間割で動いている小中部では原則難しいと考えますが、万が一やむを得ない理由で年休を取得したときは、別日(公休日)で振替授業を実施する場合には代休扱いとします。その際の勤怠管理(振替授業日と代休取得日)は徹底します。
要求7‐② シフト制を採る三重高校部、愛知静岡地区、東京地区においては、各種イベント等で公休日に社員が出勤した場合は、事後速やかに代休を取得させること。(高校部への要求)
【高校部の回答】
休日出勤した場合の早期代休取得を全体に案内していきます。休日出勤することが決まった段階で代休の取得日を決め、届書を速やかに提出するよう全スタッフに促していきます。また届書の提出をもって代休を取っているのかの確認を管理していきます。
要求8 22年度末の来年3月末において、すべてのeisu社員が労働基準法上の義務的付与日数5日を超えて年次有給休暇を取得しているようにすること。
【高校部の回答】
まずは最低ラインである法的付与日数である5日を、全スタッフが計画通り10月末までに取得できるよう進捗管理を行なっていきます。そのうえで業務が円滑に進められる範囲内において、各スタッフの取得希望をできるだけ尊重することを前提とし、年休を取得できるような体制構築に努めます。年度末に最低10日以上となるように11月以降も計画的に取得できるようにしていきます。
【三重小中部の回答】
小中部所属全社員が義務的付与日数5日以上取得できているように努めます。
【本社の回答】
今年こそはすべてのeisu社員の年休取得につき、法律違反にならないように管理していきます。
年休取得に関する当労組の考え方
このサイトを閲覧しているeisu社員の皆さん、他の学習塾で働く塾人の皆さんは、これら統括責任者の回答を読んでどう思いましたか? これらはあくまでeisu社内の年休取得制度に関するものなので、他塾で働いている方にとっては読んでいてもあまり面白くなかったかもしれません。
しかしながら学習塾業界は昔から年休(有給休暇)が取りにくい。休みたい時に休めない業界です。また休日出勤しても残業代はおろか代休も取れないと言われて久しいです。こういった業界独特の「悪しき慣例」を打破し、正常な労働環境を作り上げていくことも、これからの学習塾業界にとっては大切なことだと思います。
ところで、各統括責任者の回答を項目別に見ていくと、担当者により「温度差」があることもわかります。これについて当労組は現時点ではとやかく言いません。今回の回答要求によって、責任の所在が明確になったので、あとは各部門の中で、eisu社員のすべてが最低年5日以上の、できれば目標である年10日以上の年休が取れるよう、各部門の現場で工夫し結果を出していただければよいです。
今後、当労組は社に対し、10月末、来年1月末、3月末時点での全社員の年休取得状況に関する資料を提示させ確認していきます。これについては社も今のところ協力的です。
よって本年度は、21年度のように法律違反の部門が出てきたり、年度末の3月末になって(法律違反を避けるために)あわてて年休を取らせるようなことは起こらないと思いますが、果たしてどうでしょうか。
結果は来年3月末に確定します。