2023年度 eisu社員の年休取得結果
eisu社員、全国の学習塾で働く塾人の皆さんへ。
当労働組合は先日、eisu社員の昨年度(23年度)の年休取得状況を社に開示させました。算定期間は23年4月~24年3月になります。これでeisu社員の23年度の年休(有給休暇)取得実績が確定しました。
当労組は22年度より、年度内の10月末、1月末、3月末時点におけるeisu社員の年休取得状況を開示させることに、社と合意しています。
これは社員の年休取得状況を適時開示させることで、労働基準法に規定される年休5日の義務的付与に違反する部署を出さないためであり、あわせてeisu社員全員の年休取得を促進し改善するのが目的です。
前回の1月末時点での結果や過去の結果はすべてサイト内のブログで開示してあるので、過去の記事をご参照下さい。以下は23年度の部署別(部門別)の最終結果の数値です。
23年度 eisu社員の年休取得結果
開示された数値は三重小中部(男女別)、三重高校部、愛知静岡地区、東京地区、本社の5つの部署(部門)に分かれています。各部署別に年度末の3月末時点で年休を5日以上取得している社員の割合(達成率)と部署内の平均取得日数が出されています。
23年度の結果の特徴は、部署により達成率、平均取得日数ともに2極分化の傾向が明確に表れていることです。また達成率は昨年度を下回った部署が増えていますが、平均取得日数は昨年度よりも増加した部署が多いです。なお青字は22年度の最終結果で、23年度との比較のため掲示しました。
【三重小中部男性】
達成率 97.1% 平均取得日数 9.9日
達成率 98.5% 平均取得日数 8.9日
【三重小中部女性】
達成率 95.5% 平均取得日数 10.7日
達成率 95.7% 平均取得日数 9.8日
【三重高校部】
達成率 60.0% 平均取得日数 5.8日
達成率 90.0% 平均取得日数 6.9日
【愛知静岡地区】
達成率 66.7% 平均取得日数 5.2日
達成率 88.9% 平均取得日数 5.6日
【東京地区】
達成率 100% 平均取得日数 6.2日
達成率 71.4% 平均取得日数 4.3日
【本社】
達成率 80% 平均取得日数 12.2日
達成率 81.8% 平均取得日数 9.1日
注意点ですが、上の数値は3月末の年度末での退職者は除いてあります。したがって前回1月末の開示結果とは数値が少し異なる場合もあります。また小数点以下の数値は四捨五入してあります。
また数値は年度途中(10月)に年休が付与される新人も含むので達成率が低い部署もあります。22年度では愛知静岡と東京地区は新人を除いた達成率は100%でした。23年度は新人の達成率100%なので数値は変わりません。
23年度の結果から見える問題点
結論から言うと23年度も年休5日以上の取得率に関しては全部署(部門)で100%達成、つまり全社員が1年間で5日以上の年休を取得することはできませんでした。
100%を達成した部署は東京地区だけでした。この意味で23年度も労働基準法違反の状況にある部署が5部門中4部門ある残念な結果となりました。
年休5日取得達成率については多くの部署で昨年の数値を下回っており、三重高校部や愛知・静岡地区のように大幅に下がった部署もあります。
一方、23年度入社の新人は100%の達成率となり、三重高校部と愛知静岡地区以外のすべての部署で平均取得日数が増えています。平均取得が10日超の部署もあることは良い傾向だと思います。
しかし年休(有給休暇)の取得に関しては、三重小中部、本社、東京地区と、三重高校部、愛知・静岡地区で2極分化していることが明確です。
つまり年休が取れるよう対策している部署とそうした対策をしていない部署が数値からはっきり読み取れます。また同じ部署でも年休を取っている人とそうでない人がはっきり分かれています。
年休取得についての意識が、勤務する部署で大きく差があるのは改善すべき課題です。問題なのは三重高校部と愛知・静岡地区では年休取得が5日未満の社員が33% ~ 40%もいることです。
23年度の年休取得が5日未満の社員の実数(入社1年目以上)は18名で、22年度が5名だったので大幅に増えたことになります。この大部分が三重高校部と愛知・静岡地区で占められています。
当労組は23年度において各部署の統括リーダーに対し年休取得に関する回答要求等をしていません。22年度の結果から、当労組が口を挟まなくても年休を5日取得させる程度なら達成できると考えたからです。労組からの鬱陶しい要求がなかったため、こんな結果になったのだと思います。
現在、多くの会社では「業務命令を出してでも強制的に年5日は休みを取らせる」ことが普通になっています。そうしないと会社が労働基準法違反で処罰されるリスクがあるからです。社員が年休を5日取らないと懲戒規定で処罰されたり、業務命令を出して強制的に取得させる会社もあります。
古い体質が残っている学習塾業界では、いまだに「休まずに年中働く人」を高評価したり「有休を使って休むことは悪」と考える人もいますが、令和の一般常識とは乖離していることに気づくべきです。
23年度の年休取得が5日未満のeisu社員は、年休を最低5日は取らないと、自分が働く会社が労働基準法違反で摘発・処罰される場合もあることをもう一度よく考え、年間最低5日は年休を取得すべきです。
24年度 eisu社員の年休取得目標
24年度のeisu社員の年休(有給休暇)取得目標として、当労組は今年も以下の目標を掲げていきます。23年度の反省に立ち、24年度は各部門の統括リーダーに対し回答要求等を適時行い注意喚起していきます。
① 入社1年目以上の社員の年休5日達成率を全部署100%にすること。
② 全部署において、社員の平均取得日数10日以上を目標にすること。
③ 今年4月入社の新入社員は、24年度の年度末で5日以上の取得を目標にすること。
当労組は、2024年度も今年10月、来年1月、3月の3回に分け、eisu社員の年休取得状況を社に開示させます。結果はこのサイトで公開します。